薬

うつ病は薬による内科治療が確率した時、初めて「治せる病気」になったと考えられます。脳に負担を掛ける外科治療に取って代わったうつ病の薬物療法は、医学史においても画期的な発明であったのです。
では、どのような種類の薬がうつ病の治療で使用されているのでしょうか。鬱病の薬について紹介していきます。

鬱病を治す為の薬一覧

うつ病は近代から現代に掛けて、治療技術が格段に進歩した病気の一つです。技術の進歩で脳神経が実際にはどのように働いているのかがわかるようになり、転地療養や民間療法などに任せるしかなかった治療法も外科・内科的に行えるように変化していったのです。

薬物療法以前の外科治療

うつ病に効く抗うつ薬が実用化される以前は、外科的手法による治療が主流でした。

中でも現在でも利用されている電気けいれん療法と現在は行なわれていないロボトミー手術です。

電気けいれん療法は、脳に電流を通すことで一時的にてんかんと同じ状態を作りうつ状態を改善するのが目的です。

ロボトミー手術は、脳の前頭葉の一部を切除することで精神病を改善する外科手術でしたが症状の悪化や副作用などが相次ぎ現在では禁止されています。

抗うつ薬の原理

抗うつ薬には、脳神経のセロトニン受容体に作用する働きを持つものとセロトニン分泌に作用する働きを持つものがあります。

脳内物質であるセロトニンの過不足はセロトニン受容体を通過した回数と通過された受容体の数で判定されています。通過した回数または受容体の数が少なければ、セロトニンの量が少ないと判断されて鬱状態になってしまうのです。

つまり、セロトニンの分泌量を増やすかセロトニン受容体の通過を促すことができれば鬱状態にはならなくなると言う原理なのです。

主な抗うつ薬の種類

現在、病院で処方されている抗うつ薬には幾つかの種類があります。どのような種類がありどのような作用を持っているのかについて紹介していきます。

SSRI

SSRIは「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」の略称で、セロトニン受容体を通過したセロトニンが再取り込みされることを防ぎ、セロトニン受容体の通過数を増やす作用があります。

セロトニン受容体と放出口の間には隙間があり、受容体を通過しないで放出口側にあるセロトニントランスポーターに再取り込みされてしまう場合があります。SSRIはセロトニントランスポーターをブロックすることでセロトニンを受容体に向かわせる働きを持っているのです。

SNRI

SNRIは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」のことで、SSRIの次世代型抗うつ薬として注目されています。

SNRIはセロトニンだけでなく、「闘争ホルモン」と呼ばれるノルアドレナリンの再取り込みを同時に阻害することで、うつ状態につきもののやる気の減退を抑える働きを持っています。

SSRIに比べて副作用が小さいため、注目を集めています。

三環系抗うつ薬

三環系抗うつ薬は、1950年代に登場した最初期の抗うつ薬です。三環系抗うつ薬は神経細胞に作用してセロトニンやノルアドレナリンの分泌を促進させる働きを持っています。

副作用として口の渇きや便秘・排尿困難をもたらす為、夜尿症の治療にも使われることがあります。

四環系抗うつ薬

四環系抗うつ薬は第二世代抗うつ薬とも呼ばれています。四環系抗うつ薬はノルアドレナリンの分泌促進、または再取り込み阻害の作用を持っていて即効性が高く副作用も小さいのが特徴です。

しかし、セロトニンの分泌促進や再取り込み阻害などの作用が無い為、やや効果では三環系抗うつ薬に劣ると見られています。

抗不安薬

抗不安薬は、精神を安定させる鎮静作用をもった精神安定剤の一種です。即効性もありうつ病以外にも利用できますが、依存性を持っているのが難点です。