自律神経失調症

自律神経失調症は、精神的な疲労やストレスの溜まりすぎが引き金となって発生する身体と心に跨った病気です。時にはうつ病と混同されることもあり、うつ病への対策を立てる上では避けては通れない存在と言えます。ここでは自律神経失調症の詳細や対策、うつ病との関係について解説します。

うつ病と自律神経失調症の関係とは

女性に多く見られる自律神経失調症は、うつ病にも匹敵する現代病のひとつといえます。様々な体調不良の原因となるだけでなく、精神的にも倦怠感を覚えることが多くなるため時としてうつ病と混同されることも少なくありません。自律神経失調症とはどのような病気なのでしょうか?

自律神経とは何か

自律神経失調症の「自律神経」は、無意識の内に行われる身体の機能をコントロールしている神経のことです。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の二種類の神経から成り立っています。

交感神経は血圧の上昇や胃腸の働きの抑制などを司り、活動全般に関わります。副交感神経は血圧や心拍数の低下、胃腸の働きの活発化など休息の際に活動する性質を持っています。

自律神経の働き

自律神経は、自分の意思とは関係なく自動的に身体の機能をコントロールしています。例えば発汗で体温を気温に合わせて調節するなど、身体を維持し快適に過ごせるような精緻なバランスを常に維持するように働いているのです。

このような働きを「ホメオスタシス(恒常性)」と言います。このホメオスタシスによって、私たちは健康と快適さを保ちながら生活できるのです。

発病の原因とは?

自律神経は常時自動的に働いている神経ですが、少しでも休められるように12時間ごとの優位性が設定されています。この優位性の変化により、交感神経は「昼の神経」副交感神経は「夜の神経」と呼ばれることがあります。

しかし、この優位性の周期がなんらかの理由で乱れるとホメオスタシスが保たれなくなり、体調の悪化や精神的な不調が発生するのです。原因としては極度のストレスや疲労が上げられます。

女性の場合、ホルモンバランスの乱れも自律神経失調症の大きな原因となります。

主な症状

自律神経失調症の症状として見られるのは、頭痛やめまい、吐き気などをはじめとする身体的な不調と情緒不安定や抑うつ気分などの精神的な不調があります。

これらの症状は個人差があり、人によって出る症状が異なってきます。場合によっては不整脈や排泄障害などを引き起こすこともあり、命に関わる病気を引き起こす原因にもなります。

うつ病との違い

自律神経失調症は時としてうつ病と取り違えられることがある病気です。理由としては、精神面に現れる「抑うつ気分」「集中力・記憶力が鈍る」「強い倦怠感」などの症状が共通しているためと、「自律神経失調症の医学的定義が不明確」であることがいえます。

うつ病に効く抗うつ薬は自律神経失調症の治療にも使われるため、病態の認識を間違えていても治療自体は効果があることがこの取り違えに拍車を掛けているともいえます。

治療に当たって

自律神経失調症の治療は、ある程度うつ病の治療と共通する項目を持っています。抗不安薬・抗うつ薬の投与による薬物療法やカウンセリングによる心理療法などで、神経の働きを調整して心を開放する方法がそれに当たります。

それ以外には運動やマッサージによる理学療法、自律訓練法を用いたストレス・疲労の軽減など様々な方法があります。特に自律訓練法は、日常的に蓄積されるストレスの解消に効果があり予防対策として優れた効果を発揮します。

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